9・11から20年。その時の記憶。
昨日は9・11の20周年記念日だった。
自分はその時、アッパーウエストサイド(West 103rd street)で教育実習をしていた。
担当の先生が世界貿易センターで何があったのかを教えてくれた。
現実感がなく、これが何を意味するのか理解できなかったのを覚えている。
間もなく、父兄達が生徒達を迎えに来て、教室は空っぽになる。
地下鉄は止まっていた。
同じくアッパーウエストサイド(West 82nd street)にある自分のアパートに歩いて帰った。
途中ふと、スポーツバーのテレビに流れていた映像をみた。
実況中継。
それを見ながらビールを飲んでる人たち。
違和感を感じた。
同じニューヨークのマンハッタンなのに、ダウンタウンとアップタウンではこんなに違うのか?
その後のことは覚えていない。
空白。
しばらくして、イスラム教徒、”イスラム教徒風”の人、中近東人、”中近東人風の”人を対象とした、ヘイトクライムが急激に増えた。
私は強く感じた。
”今回はイスラム教や中近東人相手だけれど、もし、東アジアのどこかの国がアメリカを攻撃したら、私もヘイトクライムの対象になるんだろう。もし、ヨーロッパの、どこかの国がアメリカを攻撃したらどうだろう。アメリカの白人はヘイトクライムの対象になるのか。なるわけない。”
以前にも差別行為は何度も受けたことはあったけれど、この9・11で、アメリカに住むということについて、考え方が変わったのは事実だ。
イラク。
アフガニスタン。
ブッシュ政権。
真珠湾攻撃との比較。
他者からの攻撃や戦争ほど国をまとめる効果があるものはないと言われるけど、確かにそうだ。
愛国心の高まるアメリカは、アメリカ人でない私にはかなり居心地悪かった。
友達の結婚式に参加した時、会場では”USA! USA! USA!”の合唱が起きたりした。
あれから20年。
未だに、ほとんどのアメリカ人はこの9・11が起こった歴史的背景を理解していない。
もし、興味があったらこのビデオを見て欲しい。(英語)
ちょっと暗くなってしまったので、ちょっと違う話。
”オサマ・ビン・ラーディン時計”について。
私が愛用している12ドルのカシオ腕時計は、”ビン・ラーディン時計”として知られている。
理由はというと、
- 彼が愛用していた。
- 安くて丈夫で世界中で手に入りやすいので、タリバンは新加入者訓練の時に配る。
の、二点。
私にとってはそんなことはどうでもいいんだけど。