Kedi Channel

独身女、ニューヨーク。これからの人生を考える。

究極フムス (hummus)を探して三千里 - 魅惑のひよこ豆ペーストの世界は奥深い

日本でのフムス普及率はどれくらいなのだろう。

実家の田舎スーパーでは見かけなかったけど、東京とか大阪の都会では売っているのだろうか。

日本のコストコには売ってるのだろうか。

日本語で検索すると結構出てくのでご存知の方も多いのかもしれない。

フムスとは?

茹でたひよこ豆に、練りごま、オリーブオイル、レモン汁、ニンニクを混ぜペースト状にした食べ物。

地中海に面した中近東のレバント地方 (レバノン、イスラエル・パレスチナ、シリア、ヨルダン)では国民食。以前書いたイスラエルドラマについてのブログでも触れた。

 

 

ここ10年ほどでフムスは(少なくともアメリカでは)完全に一般食化。

ホールフーズトレーダージョーズではグルメなフムスが売られているし、私の近所の "かなりお疲れ気味” スーパーでも売ってるし、ボデガにだって売ってるし、ニューヨークの公立学校では午後のおやつにも出されるし(生徒達の間での人気は当然低い)、国際フムス日なんて変な企画も毎年続いている。

作るのは超簡単だから、手作りする人も多い。レシピはネットでもYouTubeでもすぐ出てくる。

 

しかし、話はここで終わらない。

何故なら私は上記に述べたような既にパッケージされたフムスが苦手だからである。

 

という訳で、イスラエル・パレスチナ・ヨルダン旅行について話そう。

 

イスラエル・パレスチナ・ヨルダンで大発見

歴史探索の為に訪れたイスラエル・パレスチナ。

旅行ガイドにやたらとフムス専門店が記載されているのに気づき、旅行初日に行ってみた。

まさにその日、世界が大逆転した。

注文してから作られるフムスは暖かく、口当たりも味わいも、それまで自分がフムスだと思って食べていたものとは全く違っていた。

それから毎日、時には日に2度、旅行中フムスを食べつづけた。

半年後に訪れたヨルダンでも同じことを繰り返した。

一つ残念なことは、あまり記録をとっておかなかったことだ。

映像はないし写真だって限られている。

最近、印象に残ったフムスの写真をYouTubeにアップした。参考までにどうぞ。

 

トルコでシリア難民が作るフムスに感動

イスタンブールに行く度に、私は必ずFatih区を訪れる。

Fatih区はリトルシリアと呼ばれ、シリア内戦でトルコに難民としてやってきた人々が住む地区である。それ以前にもアラブ系の移民が住む地区として知られていた。

トルコではメッゼとして一応フムスを食べることはできるけど、(正直言うと)あまり美味しくない。

中東ではあるものの、アラブ人が主のレバント地方と違って、フムスはトルコ料理の伝統の中でメインアイテムではないのだ。

だから、トルコで美味しいフムスを食べようとしたら、アラブ系レバント地方出身者が営業しているところに行くのが正解。

これまでは写真ばかり撮っていたが、今年の夏はYouTubeを既に始めていたこともあり、映像に残すことができた。フムスよりFatteh (ファテ)の準備に彼は時間を割いている(笑)。

感動の美味しさ!

とにかく観てみてほしい!

 

地元ニューヨークでフムス探し

当然ながら、そうそう旅行ばかりしてはいられないし、本場のフムスに近いものを地元で見つけられたら、それに越したことはない。

幸いなことにニューヨークはユダヤ系が多い。(特に最近のイスラエル出身者による外食業界での成功ぶりはトレンドに疎い私でだってわかる。)

中近東系移民も多い。(古株のレバノン・シリア出身者達によるレストランやSahadiなどの食品小売業での成功はよく知れているし、ブルックリンのベイリッジやクイーンズのスタインウェイストリートは所謂、中近東からの移民街だ。)

私のフムス探しは始まった。30箇所以上まわった。

nyc-hummus-map

結論は?

かなりの残念賞。やはり本場とは大違いだった。

それでも、比較をしなければ、素直に美味しいと思えるフムスにも幾つか出会えることができた。

その一つがアッパーウエストサイドにあるHummus Placeだ。

ここはフムスも中々良いが、イスラエルで食べたSabich Sandwitch (ピタパンに、揚げたナス、卵、フムス、練りごまを挟んだもの)もメニューにあり、これまたイケる。

映像はこちら。

 

まとめ

私のフムス人生は始まったばかり(と大袈裟にいってみる。)

政情が落ち着いたら、またイスラエル・パレスチナにも行ってみたいし、いつの日かレバノンにも絶対行ってみたい。

”たかがひよこ豆、されどひよこ豆”の世界なのだ。