イギリス 歴史ドラマ(Part 2: 中級サイズ編): レビュー数に惑わされずに、まず視聴してみよう。
自分がとても良いと思っている作品が、あまり人気がないことに気づいた時、どのような反応をするのが普通なのだろう。
今回のブログを書くにあたって、少し検索してみたら、紹介しようと思っていた作品が(少なくとも日本では)人気どころか、あまり知られていないことがわかった。
何故なんだ?
良い作品なのに。
アマゾンのレビュー数に惑わされずに、まず視聴してみて欲しい。
1シーズンとはいわないから、5エピソードくらい、少なくとも。
ちなみに超メジャーでしかも上質のイギリス歴史ドラマについては第一部をみて欲しい。
マイナーものが好みの方は第三部へ。
- Endeavour(新米刑事モース - オックスフォード事件簿 -)
- Foyle's War(刑事フォイル)
- Forsyte Saga(フォーサイト家 - 愛とプライド -)
- The Jewel in the Crown
- The Miniaturist(ミニチュア作家)
- まとめ
Endeavour(新米刑事モース - オックスフォード事件簿 -)
1960年代のオックスフォードを舞台とした正統派ミステリードラマ。
<超個人的な見どころ>
- アンチ『SHERLOCK/シャーロック』として楽しむことができる。 シャーロックは疲れる、シャーロックは何か趣味に合わないという人に向くかも知れない。クロスワードパズルやクラシック音楽を好み(少なくとも最初は)非常に大人しい地味な主人公が繰り広げるミステリードラマ、いかがだろう。
Foyle's War(刑事フォイル)
第二次次大戦中そして戦後の混乱が背景の刑事ミステリー。(日本でもアメリカでもアマゾンプライム)
<超個人的な見どころ>
- 普通のミステリードラマと違って、歴史上の事象が事件に絡んでくることが多いのがとても面白い。例えば第二話「臆病者」では、親ナチス・反ユダヤ主義団体の暗躍とその集会で起きた殺人事件の捜査を描いている。
ちなみに、前回のブログで述べた『Rome (ローマ)』『The Crown(ザ・クラウン )』のTobias Menziesが「臆病者」エピソードでは息子役で出演している。
Forsyte Saga(フォーサイト家 - 愛とプライド -)
ヴィクトリア朝後期から20世紀初頭のイギリスを舞台に、上流階級のフォーサイト家3世代にわたる愛と嫉妬のドラマ。(アメリカではアマゾンプライムで。)
<超個人的な見どころ>
- もちろんDamian Lewisが演じるソムス・フォーサイトの、異常なストーカーぶり。Damian Lewisはその後『バンド・オブ・ブラザーズ』や『ホームランド』や『ウルフ・ホール』などに出演して成功を収めていくが、もう『フォーサイト家』を見た時点で、私はこの俳優は大物になると思った。
The Jewel in the Crown
イギリス統治が終わりかけているインドが舞台のドラマ。(アメリカではアマゾンプライム。YouTubeでも視聴可能。)
<超個人的な見どころ>
- 教科書で習う"帝国主義”を概念としてではなく、人間レベルで垣間見ることができる。2015年に制作された『Indian Summers』も同じような題材を扱っているので、『The Jewel in the Crown』のレトロさがちょっと、という方にはオススメかも。
The Miniaturist(ミニチュア作家)
17世紀、アムステルダムの商人の家へ嫁いだヒロインの身に降りかかる事件やら出来事を描くドラマ。(アメリカではアマゾンプライム)
<超個人的な見どころ>
- フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』風な映像が美しい。オランダが舞台の歴史ドラマは珍しいので、それだけでも観る価値あり。
このドラマの原作本は結構読みやすい。
ちなみに、主人公ネラ役は、去年大ヒットしたチェスドラマ『The Queen's Gambit』で主役を演じたAnya Taylor-Joy。
彼女は前述の『Endeavour(新米刑事モース -オックスフォード事件簿-)』にも、ちょい役で出ている。
彼女は(私の独断と偏見だけど)その独特な外見で推しまくりの、あまり演技の上手くない若手女優さんの典型な気がする。
まとめ
超有名どころのドラマほど、感動はないかも知れないけれど、今回紹介したドラマはそれぞれ味があるし、ぜひ視聴してみて欲しい。