Kedi Channel

独身女、ニューヨーク。これからの人生を考える。

『オスマン帝国外伝』『復活 エルトゥールル』トルコドラマ、オススメ2作。NHK大河ドラマより凄い。

人生、何がきっかけで方向転換するか分からない。

オチャラケでミーハーな理由でハマったことが、後で大きな影響をもったりすることがある。

ことの始まり

私にとって、Netflixで数年前に見た、トルコ(ソープオペラ)大河歴史ドラマ『Muhteşem Yüzyıl (Magnificent Century, オスマン帝国外伝)』がまさにそのいい例。

その後、『Diriliş: Ertuğrul (Resurrection: Ertuğrul, 復活・エルトゥールル)』にどっぷりハマり、トルコ語の音にも魅了され、トルコにはすでに5回 - その内、2回は3週間 - 旅行に行った。

そして今、現職退職後は移住とまではいかなくても、トルコに長期滞在しながらリモートで収入を得られる方法はないかと考え始めた。

オススメ#1:Magnificent Century / オスマン帝国外伝

オスマン帝国を46年もの長期にわたり統治し、最盛期に導いた"The Magnificent"第10代皇帝スレイマン。その栄華に彩られた宮廷ハレムを舞台に、奴隷出身でありながらスレイマンの后へと昇りつめた女性ヒュッレムを中心とした女性たちの、権力争いとロマンスを描いた超大作。

トルコ版『大奥』というかまさにソープオペラで笑ってしまうが、ハマる。 ヒュッレム役のトルコ系ドイツ人女優が(失礼だけど)魅力があるわけでも演技が上手いわけでもないのも愛敬。

イスタンブールに行くと、当然のことながらスレイマンやヒュッレム、ましてや大宰相イブラヒム・パシャに関連した場所があり、ミーハーな私は結構興奮した。

2021年8月現在、日本だとシーズン1がアマゾンプライムで(上記リンク)、Huluで全シーズンが視聴可能。アメリカだと難しい。YouTubeで視聴可能だが字幕がイマイチ。

 

 

さっくりオスマン帝国史について読んでみたいという方は、こちらの中公新書がオススメ。

 

オススメ#2:Resurrection Ertugrul / 復活 エルトゥールル

主人公エルトゥールルはオスマン帝国を作ったオスマンの父親にあたり、史実には彼のことに関する資料はほとんどないし、ほぼ伝説の人と言っていい。当時13世紀はビザンチン帝国、モンゴル帝国、キリスト教の十字軍といったイスラムにとっての脅威に囲まれていた時代で、その中でオスマン帝国が形作られていくまでの栄光の歴史を描いる、ロマンをそそられる内容の大河ドラマ。

 

変な話だが、このドラマ、やたらと乗馬や剣で戦うシーンが多い。このドラマだけ見ていると、トルコ人男性は全て男性ホルモン100%のプロの戦士のように思えてくるのがおかしい。単純に善と悪がはっきりしているのも、いかにも大衆向けのメロドラマ。イスラム教徒国を中心に世界中で大ヒットというのもわかる気がする。

 

私はこのドラマに影響され、セルジューク朝がらみでトルコのKonya / コンヤにまで訪れたことがある。結構、保守的な都市だし外国人観光客はあまりいないけど、私はとても気に入ったし、再度訪れて見たい。

 

2021年8月現在、日本で視聴は不可。アメリカではシーズン5がNetflixで視聴可能。YouTubeでも視聴できるが、字幕がまたもやイマイチ。それでも無いよりかいい。

特徴いくつか:欧米の歴史ドラマと明らかに違う点

 #1: やたらと長い。

各シーズンに、50分間ほどのエピソードが90近くある。どっぷりハマりたいという人には最適だ。

 

#2: イスラム文化が善。イスラム教徒がヒーロー。

欧米のエンタメは ”欧米・キリスト教が善で、そうでないものは悪" 的な構図があるけれど、紹介したトルコドラマ2作はまさにその逆。オーストラリアで使用されている世界地図みたいに、視点が180度変わる。かなり新鮮だし、それだけでも視聴の価値あり。

 

#3: (過度な)肌の露出なし。セックスなし。

別にこれはトルコドラマの特徴ではない。(実際、現代ドラマになると、色っぽいお姉さんが沢山出てくる。)”謙虚”なんて言葉は欧米エンタメビジネスでは死語かもしれないが、イスラム圏ではそうでもない。

実際、『Resurrection: Ertuğrul, 復活・エルトゥールル』が中近東・南アジアで大ヒットしたのはこの”謙虚さ”にもよるといわれている。『Magnificent Century, オスマン帝国外伝』では、キスシーンはあるが、登場人物間にセックスありなのは視聴者の頭の中で想像してもらうだけで、実際のドラマではその行為自体のシーンはない。

だから、イングランド王ヘンリー8世を描いたドラマ『The Tudors ~背徳の王冠~』なんかを、スレイマンが見たら心臓発作を起こすんじゃないか。

まとめ

 欧米ドラマ、韓国ドラマが主流のご時世だからこそ、ちょっと違ったトルコドラマを試してみてはいかがだろう。

人生変わるかもしれない。少なくとも、街角のケバブ屋のおじさんとの会話が膨らむかもしれない。コロナ状況が落ち着いたら、トルコ旅行に行ってしまうかもしれない。その際には、私がYouTubeにあげた、イスタンブールの超オススメお食事処のビデオを参考にして欲しい。リンクは以下。チャンネル登録してもらえると、とても嬉しいし励みになる。どうでしょう?