Kedi Channel

独身女、ニューヨーク。これからの人生を考える。

ひろゆき氏の『ラクしてうまくいく生き方』を読んでみた。同感したことを幾つかあげてみる。

日本に来て近所の本屋に行くまで、実は私はひろゆき氏のことは全く知らなかった。

 

以前ブログに書いた勝間和代氏の『ロジカル不老長寿』を読んだ後だったので、日本ではどんな ”迷う子羊を救う” ハウツー本が売れているのか興味本位で、自己啓発セクションに行ってみた。(正直恥ずかしかった。もう絶対行かない。中世の黒死病のように避けれるなら避けたい。)

 

 

 

1%の努力』の近くに『ラクしてうまくいく生き方』が置いてあり、構成が読みやすそうだったので後者を買ってみた。1時間弱で読み終わった。(勝間さんの本もそうだけど、この手の本って簡単に読めるようにできているのだろうか。)

 

結論としては、特に新しいことは学ばなかったけど、同感したことがいくつかあったのでここであげてみる。

 自分に期待するのはやめましょう (p.36-37)

自分だけでなく全てにおいて期待をしない(もしくは期待をかなり低く設定する)のが幸せの鍵だと私は昔から思ってきた。

自分や他人に期待しすぎると落ち込んだり傷ついたりすることも増える。

ある意味、自己防衛。

都心に住むのをやめてみましょう (p.88-89)

私は、マンハッタンや北ブルックリンなどを経て、今、クィーンズの超交通便利なしかも物価の安い地域に住んでいるが、このアドバイスにはかなり同感だ。

収入は他の地区に住んでいた時より、ずっと増えているにもかかわらず、生活費はかなり減った。街を歩いても、”目でみて感じるお金の匂い”はしないし、外見を調えていなくても引目を感じることもない。

ここ5−6年ほどで私の生きる上での優先順位や価値観が変わってきたのは、年齢だけではなく、現在のアパートに引っ越してきたのが大きいと思う。

 

なめられる立場でいましょう (p.126-127)

これは解釈にもよると思うのだが、”目立たなくて、害が無さそうで、あまりエネルギーを注ぐのに値しない存在” 的な外見を保つと助かることが多々ある。特に旅行中。

私の身長は日本人だと高いかもしれないが他国では普通だから目立たない。

外見もどうしようもなく普通で特に異性に迷惑な関心を持たれることもない。

ある年齢を過ぎてからは(中年女性になってからは)自分の存在が他人の意識の中にさえ入っていないのを感じるようになった。助けを求めたり質問をしたりすれば対応してくれるけど、それ以外は、大体、ほっといていてもらえる。

これらのことに傷つく人もいるのかもしれないが、私は気にしない。

人種差別的な経験を除いて、それなりに不快な思いをすることなく満足な旅行経験をこれまで積んでこれたのは、これも一つの理由かもしれない。

「思い通りになること」と「思い通りにならないこと」を区別しましょう (p.204-205)

これはCBT/Cognitive Behaviral Therapy (認知行動療法)を使ったカウンセリングに通っていた時に何度も言われた。ごく日常的な会話でも耳にする。

自分がコントロールできない事(例えば、自分以外の人間の行動とか組織のトップで決定されることなど)で悩んだり腹を立てたりしても意味がないしストレスになる。

それなら自分でコントロールできることに集中した方がいい。積極的に自分から状況を変えていくと、小さな達成感もあるし、結果も出るのが早いことがある。

例えば、軽い鬱状態の時もこの考え方があてはまる。脳を直接コントロールするのは困難だが、軽く散歩にでたり体を動かすことはできる。体と心は(当然だけど)つながっているから、結果として少し気持ちが落ち着くことがある。

目の前のことに集中しましょう (p.212-213)

これもCBTカウンセリングで教わったし、日常的に耳にする。

瞑想(メディテーション)をする人にはよく知られていると思う。 

まとめ

すでに述べたとおり、特に新しいことは学ばなかったし、自分が既に感じていたり実践してきたことが幾つか書かれていた。

読み終わった後、私がチャンネル登録をしているYouTuberの"NEET in Turkey"さんはこんな感じなのかなと思った。

それにしても、この手の本がベストセラーになる日本ってどうなんだろう。時代も変わったし、沢山の人がきっと疲れているのだろう。

1%の努力

1%の努力

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最後になるが、このブログを書くために、ひろゆき氏をネットで少し検索してみたら、小島剛一氏との絡みについて出てきた。

小島氏のトルコについての著書2冊を数年前に興味深く読んだことがある。

観光や歴史以外はトルコに関しての情報は少なく、ましてや少数言語やトルコ政府の少数民族政策についてなどについては、まとまった書籍はない。そんな意味でも小島氏の著書は貴重だと感じたのを覚えている。

今回のブログのトピックとはずれるが、興味のある方はどうぞ。